天井を撤去した開放的な空間 昔ながらの梁や柱も趣がある

 H様ご夫妻が理想の住まいを求めて古民家を購入されたのは、今から3年ほど前のこと。もともと古民家の温もりが好きだったお二人ですが、購入した家の内部は暗く、湿っぽかったといいます。その上、大地震への備えも不安だったそう。そこでご夫妻が頼りにしたのが、古民家再生のプロフェッショナルであるMIタウン企画部でした。人づてで、同社が古民家の魅力を十二分に引き出してくれると聞いていたお二人。丁寧に相談にのってくれる姿勢にも共感し、信頼して家づくりを任せることができました。
 H様邸は、築70年の平家の古民家に2階建てが増築された住まいです。工事を依頼したのは古民家のほう。古民家と2階建ての取り合いだった部分に新たに玄関を設け、そのほかはもとの柱や梁、建具等を生かし、使い勝手の良い間取りに生まれ変わりました。  玄関を入ると、室内には木の温もりに満ちた休息室や団らん室が続いています。ここで目をひくのは、天井を開け放った先に顔を出した梁の数々。柿渋塗装が施された梁は、古民家にしか醸し出せない趣や、昔の大工さんが手間をかけて作り上げた温かみが感じられます。さらに県産の杉板を使用した足触りの良い床も快適そのもの。夏場裸足で気持ち良く過ごせる清々しい空間に仕上がっており、経年による風合いの変化も楽しめます。